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2021/04/14 17:38:37

私のHSK (漢語水平考試)挑戦記

<私と中国との出会い>

今回は当社公式サイト掲載のブログへの投稿のチャンスを頂き、大変にありがとうございます。営業本部のM.Jです。私からは、2019年7月から挑戦している中国語の検定試験「HSK」への受験報告をさせて頂きます。

私の中国との出会いは2000年の1月末、飯田社長に同行させて頂き、北京・西安・上海と9泊10日の中国視察に参加したところから始まりました。当時は「同じ漢字を使う国だから発音は出来なくても漢字を見れば意味は分かるに違いない」と単純に考えていました。

ところが成田空港から搭乗した中国国際航空(AirChina)のシートボックスのパンフレットを開くと見たことの無い漢字ばかり、読める字もあるものの「つくり」や「かんむり」だけで意味不明の字ばかり。恐らく日本の「仮名」が生まれた要領で漢字を覚え易くするために略して表記する意味で作られた漢字であろうと推察するもショック第一弾の直撃!(後に「簡体字」という字体であること知る)あまりに認識不足な自分を恥じました。

初の中国訪問は全ての場面で通訳してくれたC氏のお陰で全く日々の生活に困ることはありませんでしたが、同時に日本語を見事に話す中国の方々に驚嘆の日々でした。


<挑戦と挫折>

帰国後、早速のNHKのラジオ中国語のテキストを購入し、学習を始めるも中国語には「簡体字」ばかりではなく、発音も「四声」と言う同じ音でも4種類のアクセントがあり、さらに発音は
「ピンイン(拼音, pinyin)」という発音記号で発声する。この「四声」と「ピンイン」が表す漢字は必ず一つという原則であることを知りました。

例えば日本語の「はし」という発音は「箸」「橋」「端」と同じ発音でも別の漢字がありますが中国語にそういうことはない、ということのようです。(例外もいくつかあるようですが)
更に言い換えれば一つの単語を覚えるには「漢字(文字)」と「四声(アクセント)」と「ピンイン(発音記号)」の三つを覚えなければ会話は通じない、ということになります。これにはさすがにめげました、中国語ショック第二弾でした。

そこでフレーズを丸暗記して、しゃべれば通じるのではないかと思い中国語のテキストを10冊以上は買いました、またNHKeテレでTV中国語を録画してDVDを焼いて勉強しました。
覚えたフレーズを時折、来社する中国人の方々に使ってみましたが彼らには日本語の方が通じる有様でした、「初めまして」や「おいくつですか」はまだ通じましたが、ちょっと会話的な「中国語は難しいですね」は全く伝わりませんでした。
その後、2005年からお客様案件のオフショア開発委託で西安、北京、上海へと出張し回数も10回を越えるほどとなりましたが、仕事の場面では常に日本語の出来るスタッフが対応してくれ、敢えて覚えたてフレーズを実践することはありませんでした。それでもTAXIやレストランでの短い会話の際にチャレンジしてみたのですがこれが全く通じない、聞き返されると途端に筆談開始でその場を乗り切ってしまい、もう「中国語を話せるようなろう」という野望は忘れてしまいました。


(2004.11北京市内頤和園にて)

その後もプライベートでも家内との銀婚式旅行は西安、長男が留学中の北京に、友人と上海、大連と訪中回数は2018年までには20回以上となりました。


<HSKとの出会い>

そんな時(2019年1月)、月2回土曜の会社での飯田社長を中心に「中国語勉強会」が開始されました。講師を務められるR先生は毎回冒頭より「発音」練習から開始、下の図の赤く囲った箇所を一人一人徹底的に発音させる授業、最初は発声する照れ臭さもありましたが特に「e」「er」の発音の難しさ、「an」「ang」の区別が少しずつ分かるようになりました。
「e」はずっと「エ」と発音するものと思っていたのですが「ウ」と「オ」を一緒に発音するような感じで発音することが分かり、今まで聞いた響きと発音記号との違和感がなくなってきました。

少しずつ学ぶ喜びを感じられるようなった頃、勉強会開始時より一緒に参加されていたN取締役が社員旅行の宴会の席で「日本は資格は1級が最上級の認識ですが中国では1級からスタートする、だからHSK1級に合格した、といえば聞いた人はみんな驚くに違いない」とのモチベーションが上がる挑戦を宣言され、その翌月には見事にほぼ満点で合格されました。
私も大いに刺激され是非、Nさんに続きたいと翌月の7月に1級を受験、出題は100単語で構成される文章のヒアリング、読解問題と全て択一式なのでゲーム感覚で勉強出来ました。特にSPRIX社の出版する過去問シリーズとネットにある過去問は本当に効果的でした。受験会場は小金井の東京学芸大学、1級会場には小職より高齢の方もおり受験者は以外にも老若男女幅広いことを実感しました。34歳で取得したアマチュア無線免許以来の試験に緊張しつつヒアリング問題もまあまあの出来で、初めて自分の耳で中国語を理解出来た喜びは格別でした。


(中国語基本音節表)


<自身の壁を破った2級の合格>

1級合格もつかの間、今度は2級に挑戦を決意しテキストを購入、ヒアリング問題を聞いて見るとしゃべりが早くて、全く聞き取れないことに愕然、2級の壁の厚さを実感しつつもこのままだと1級合格がもとに戻ってしまうとケチな根性が芽生え、勉強への意欲が湧いて来ました。覚える単語は1級の3倍の300単語です。2019年9月に2級になんとか合格出来ました。

齢、既に62歳、もうこの辺でいいかなとも思いましたが、取り敢えず3級のテキストを購入。
今度は単語数600語、さらに3級からは書き取り問題が出題、2級までは記号を選ぶだけ、3級は「簡体字」の書き取りが出題されます。書き取りの練習を開始、同時にヒアリング力も強化しようと口頭による試験の「HSKK(HSK口試):初級」の受験勉強を開始しました。
これが3級の受験勉強の決め手になりました。「口試」は読み上げられたフレーズを復唱し、質問に答えるというヒアリングとタイトルが提供され、それを中国語で作文して読み上げるという内容のため、聞き取った文章を筆記出来なければ、復唱も出来なければ回答の出来ないため、問題を聞いては書き取りを繰り返す勉強を開始しました。




<コロナ禍で勉強が出来た?>

ときあたかもコロナ禍で自宅で過ごす時間が増え、勉強時間は増えたのですがHSK試験そのものが中止されていきました。その間もそれなりに勉強を継続し、11月に3級合格、本年1月に「口試初級」合格となんとか努力を形にすることができました。

(合格証・受験票)



<さあーて、これからどうする?>

今度は4級への挑戦です、単語数も1,200語の3級の倍になりますが、衰える記憶力と新たに覚える単語の行きつ、戻りつ、の勉強が続きます。
とはいえ、思ったことを中国語で言うことはまだまだ出来ません。中国語を聞いてその意味を理解することも半分も理解できません。但し、文章を読んで理解することは大分出来るようになったのかもしれません。そして、少しは簡体字を書けるようになったと思います。
いつまでこの挑戦が続けられるか不明ですが、仕事を通じて中国に行くことが出来た証として頑張って参りたいと思います。


(息子一家とプライベート北京ツアー(万里の長城)2019.10.31)



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