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上流工程の大切さ
我が家ではよく山梨に出掛けます。釣り好きの私のお気に入りがここ、
「山梨県 森の中の水族館」
大きな回遊水槽があり、ヤマメ/イワナ/ニジマスはもちろん、イトウやブラウントラウトといった他ではあまり見られない淡水魚が元気に泳いでいます。
当HPに掲載されているブログ記事の中に、自転車と仕事の話がありましたので、私も釣りと仕事について書いてみよう・・・とも思いましたが文章力がなく断念。
今回は直近の開発プロジェクトから学んだ内容をシェアさせていただきます。
■プロジェクト紹介
私が担当したプロジェクトは、20年近く使われてきた古い業務システムのリプレース対応でした。アウトプットがすべてプリンター出力のため緊急事態宣言下でも出社しなければならない欠点もあり、全面的にWEB化&ファイル化して移植するというものです。
しかし設計資料はろくに残っておらず、100以上の画面には用途不明な機能も多くあり、完全移植はとても間に合いません。そこで、システムを含めた業務手順を見直して機能削減をする「スリム化」を行い推進することになりました。
まず要件定義に2か月間の時間をかけ、徹底して業務ヒアリングを行いました。現業務のヒアリング → 新システムを使った新業務の提案 → お客様確認・改善 → ・・・この繰り返しでした。ちょうど昨年(2020年)の5月頃、緊急事態宣言の渦中でもあり、2~3時間の打合せを全てリモートで計14回実施しました。
初めはシステムに不慣れなお客様だったのですが、真剣に打合せを重ねる中で徐々に意欲的になっていただき、最終的にシステムチーム・業務チーム一丸でプロジェクトを推進することができました。
その結果、画面数は100→10に集約でき、先日無事にリリースを終えることができました。
■上流工程の大切さ
本プロジェクトで実感したのが上流工程の大切さです。過去に経験してきた現場では、製造・テストには多くの時間を割くのに対し、要件定義は軽視される現場も多くありました。実際には上流の精度を上げる事で下流は楽になる(無駄な確認や戻り作業が発生しない)と思います。
本プロジェクトでは前述のように上流で打合せを重ね、「システムで可能なこと」「人が実施すること」を明確にし、お客様にも理解していただきながら進めることが出来ました。そのおかげで後の工程では小さな要望はあったものの仕様変更はほとんど発生せず、(テストの作業量に苦戦した以外には)順調に終えられたのだと感じています。
また、上流で決まった内容は資料に反映されている事もそうですが、工程の区切りで振り返りレビューを実施するなど、しっかりとお客様に理解・合意いただくこともポイントだと感じました。
■コロナ禍でのシステム開発
開発は4人チームで、要件定義以降はチームリーダーを務めさせていただきました。コロナ禍に入ってから初の開発プロジェクト、初のリモートワーク、それも新規システムの構築ということもあり、大変な部分もありました。
コーディング以降はどうしても個人作業の時間が長くなります。定期的な情報共有は行っていたものの、設計書に書けない細かな挙動を担当者に伝え漏れていたり、業務理解の個人差をこちらが拾いきれず担当者間で認識が違っていたりと、管理不足による単体テストの不具合を多く出してしまいました。
私自身、これまでコーディングといえば対面で会話しながら進めてきたので、ここが特に大変だと感じました。(設計書の記載が甘い・・・という異論は受け付けます)
Yマネージャーにはこの問題を解消するため、週1回は自社に集まる場を用意していただくなど全面的にフォローいただきました。この場を借りて改めて感謝申し上げます。
■おわりに
リモートワークが普及し、みなさんの現場でも様々な変化があったかと思います。
成功体験、失敗談など様々情報共有しあって、東洋システム一丸となって前進していけたらイイですね!(あとは早く緊急事態が収束して自由に遠出したいです!)